『日本の図像 神獣霊獣』からメモ。

  • 唐獅子の唯一の弱点である獅子身中の虫は牡丹の花から落ちる夜露で退治できる。そのために獅子は夜に牡丹の花の下で休む。つまり、唐獅子牡丹の図は「安住の地」を意味する
  • 麒麟は優しい生き物で生きた虫や草を踏まずに移動するため、脚を上げた姿で描かれる
  • 虎は唯一群れた象に弱いので、象と出会うと竹藪に逃げ込む。しなやかな竹が象の牙を傷つけるため象は竹藪に入らない。そのため虎にとって竹は安息の地、心のよりどころとなっている
  • 白澤は人語を解し森羅万象に通じた中国の聖獣。日本では顔に三つ、両脇腹に三つの合計九つの目を持ち、頭と胴にも角が描かれる。邪気や病を払う力があるとされている