巨匠とマルガリータ (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-5)

巨匠とマルガリータ (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-5)

けっきょくとってもキリスト教なお話だった気が……いや、面白かったけど。
悪魔ヴォロンドヴォランドとその部下たちがモスクワで騒乱を起こす一方で、不遇の小説家と彼を「巨匠」と慕い愛する女性マルガリータを助ける。そしてその「巨匠」が書いた小説の中で、ある放浪の哲人の処刑を命じたローマ総督ピラトの苦悩と煩悶が描かれる。
とりあえずヴォロンドヴォランドの部下の一人、アザゼッロがいいキャラだなあと思った。マルガリータに話しかけるときに「こういうのは向いてないんだ」と愚痴るあたりで一気に心をつかまれた(笑) とてつもなく恐い人物だけど、本当は。


というか今ふと気づいたんだけど、自分の今まで読んだことの海外小説ってけっこうキリスト教の要素が入っているんだよな……。