東京都青少年健全育成条例改正問題、いわゆる「非実在青少年規制問題」について。
都議会内の集会が3月15日〜19日ということで、正直遅きに失した感はあるけれど、だからといってこのまま黙ってもいられないので。
今回の条例については以下の二つのサイトを主に参考に。
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ttp://hijituzai.ehoh.net/(URL先消失につきリンク削除)
私の意見もこの二つのサイトの意見とほぼ変わらないのだけど、自分の言葉なりにまとめてみた。


今回の非実在青少年規制の問題、私は反対。規制する対象をあまりにも漠然と表現しすぎていてどのようにでも解釈できるため、行政側が自由に「よい表現」「悪い表現」を定められることになる。個人的には現状の過剰な性表現への規制は、現在のゾーニングシステムの見直し・改善から始めるべき。
【追記】
大事なことを書き忘れていた。実在する児童を対象とする児童ポルノ自体は厳しく取り締まるべき。これははっきり「被害がいかなるものであり、被害者が誰か」がはっきりしているので。


ただいくつか反対派の行動に関して気になる点がある。まずデモやろうとしている人たちがいるらしいけど、やめておいたほうがいい。集団心理で気が大きくなって不用意な発言・行動したら(特にデモ行動を行うとなったらテレビカメラ等が入って、撮影・録音される可能性が高い)、相手に逆手に取られる。都合のいい部分だけを切り取って「反対派はちょっと規制しようとしたらこんな暴力的な反応をする人々ばかりだ」と主張できる。集団行動は本当コントロールしきれない部分が出てくるし、条例の話が出てから短期間での行動になるからそれほど参加者の意思疎通が図られているかがかなり不安。急いで直接行動に移ったらむしろ暴走と取られる。むしろあちらが「待っている」可能性だってある。
それで世間的に名の知られた反対派の中心を担っている人たちが責任を負わされ押さえ込まれたら、世間に対するアピールとしても分が悪いし、そういう中心人物を失うことで反対運動も方向性を失いかねない。そうなれば条例を通すのは格段に簡単になる。あちらは「世間的に正しいことをする」として主張しているのだから(今日の会見についての産経新聞の見出しがhttp://sankei.jp.msn.com/life/trend/100315/trd1003150712002-n1.htmだけど、この条例を局所的にしか伝えていないにも関わらず反対派へのイメージが悪くなるようにしているように見受けられる)、こちらも世間的に間違ったことをいっているわけではないことをアピールできる形で進めるべき。少し検索すれば都議員への反対表明への伝え方などがきちんとわかるし、手紙やメールで礼儀正しく伝えるべき。
もう一つは今回の規制の問題で表現者側が被害者然としすぎないこと。確かに今回の規制条例は横暴だとおもうけど、もし今回条例が否決されたとしてもそれで「やれやれ表現の自由は守られた」で終わってはならない。また手を変え品を変え規制にかかってくることは明白。
そのたびに規制に反対するとしても、「何故これほど毎回規制すべきと主張されていることに対して、反対し続けるのか」という雰囲気が世間に広まる可能性は高い。そうならないように表現者側での自主規制が必要になってくる。これは商業的な面でも表現者個々人の意見・覚悟という点でも。
過去このように「社会秩序を守るために表現を規制する」という事例は数知れず繰り返されている。その事例を少し調べるだけでも、「自由に表現することができる」ということがどれほど貴重なことで、どれほどそれを獲得し維持してくることが大変だったかがわかるし、改めてそれに目を向けるべき。その上で「何をいかに表現するか、なぜその表現なのか、その表現をしなければならない理由は何か」を考えなければならない。「そんなの難しい・面倒くさい」とは自分でも正直おもうけど、それは自由な表現の権利を行使した上で表現することを選んだ自分の義務でもある。
全員が全員こう考えてくれとはいわないし、荒がありすぎて困る意見ではあるけれど、以上、今回の条例に関して自分が考えたことを。しかも自分何か酔ってるよねうん知ってる。


最後にタキトゥスの言葉を。

我々がさげすむのは、傲慢な行為で後世の記憶さえも消すことができると思い込む人間の無知さ加減である。