水かがみ (1977年)

水かがみ (1977年)

読了。高校生のときから気になっていたのにきちんと本を読んだのはこれが初めてだった。フランス文学の翻訳と青年期に得た日本文学の教養*1に裏打ちされた淡々とした文章。日本文学は苦手なのだが、このあっさりとして、それでいて含みのある文章は心地よかった。
幼いころに亡くなった母が実は生きていてどこかの尼寺でひっそりと暮らしているのではないのかという想像、ジャン・コクトーの来日の案内をした思い出。

*1:特に与謝野鉄幹・晶子夫妻からの薫陶がある