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徳井淑子「色で読む中世ヨーロッパ」読了。いろいろ抜書きメモ。
序章:色彩文明の中世
- この本で対象となる「中世」は12-15世紀。*1
- 12世紀は史料が豊富になる時期
- ロマン主義の芸術活動は大陸に開花した中世文明に自らの文化のルーツを求めた
- 16世紀以降に市民社会に根付いた黒服は、プロテスタントの禁欲的思想に支えられた慣習
- 色彩破壊論(クロモクラスム)…明るい色や暖色系の色を不道徳として退け、黒や灰色などを色として勧める
- 聖書では知恵の実を食べることによって服を着ることを覚えたとある→衣服は原罪を意識させる
- 12世紀後半から13世紀前半に色に関する資料が増えたのは、色に対する意識の変化があったとおもわれる
- 12世紀半ばの色についての論争。シトー修道会の聖ベルナルドゥスの否定論と肯定派のサン・ドゥニ修道院長スゲリウスの肯定論
- 聖ベルナルドゥス…色彩は贅沢や虚栄と同等。当時の多くの神学者や聖職者と同じ意見。色は光ではなくものを覆う物質として捉える。色は輝くものでも明るいものでもなく、暗く鈍く、物を覆い、混乱や暗闇の観念と結びつく、つまり悪魔的なものであると考えた→装飾の一切を排し、厳しい簡素の美を神髄とするシトー派の聖堂
- スゲリウス…色を物質であると同時に光として捉える。明るく輝く光は神を崇拝する手段として必要。絵・布・窓ガラスに関わらず神をたたえるため美しい色で飾るべき、宝石・金銀・七宝も色あるものすべてを肯定→ステンドグラスの輝く華麗なクリュニー派の聖堂
- 中世の本は基本彩色本
- 中世フランス語で写本をアンリュミニュールという。これは「光り輝く」という意味のラテン語に由来する(イルミネーションと同語源)
- 挿絵はミニチュアール(細密画)と呼ばれるが、これは文字を赤く書く鉛丹に由来する
- 書物は色に満ち溢れた絵本→書物は光り輝く世界を示している
- 主な参考文献は『色彩の紋章』。著者はアラゴン・両シチリア王国国王アルフォンソ5世に使えた紋章官シシル
第一章:中世の色彩体系
- 『色彩の紋章』における色体系
- 中世における色の組み合わせ
- 白に代表される明るい色(紋章用語では金と銀)と黒に代表される暗い色(ほか青と緑)、もしくは明るい色と赤色の組み合わせ
- 中世人は赤を最も好んだ
- 中世では水を「白い」と表現した
- 白の持つ意味
- 形態としては水、紋章用語では銀と呼ばれる、純潔と無垢を意味する
- 金属では銀、石では真珠・水晶・松脂・ダイヤモンド・ガラス(ガラスを覗いては貴石)、自然物では月・星・雲・雨・水・氷・雪
- 公平で良識ある人・清浄潔白な気質のよい人・陽気で決断力のある寛大な人を意味する。女性では貞潔、娘では処女、裁判官では正義、金持ちでは謙遜を意味する
- 中世の女性の婚礼衣装が白いということはなかった。結婚に関する衣装は贅沢なものであればよかった
- 男子の騎士叙任の儀式には白い衣がつき物だった。純潔は女性のものより男性のものを語るほうが重視された
- 騎士叙任
- 剣と、騎乗のための拍車、鎧兜の武装一騎士を授与されるのが式の要
- 沐浴、騎士としての徳目を守る誓い、剣の峰による首打ち、あるいは前夜の教会での祈りなどの儀礼
- 入浴で汚れなく騎士となる準備をし、白い下着(清潔かつ純潔な体を持たねばならない)、赤い衣(騎士が神に仕え、聖書を称揚し、教会を守るために流さなければならない血)、茶色の脚衣(土塊でできており土に還らなければならない、常に死に思いを至らせなければならない)、白い帯(身体と臍を貞潔に保たなければならない)と白い帽子(キリスト教徒の騎士は思索と想像の大半を使い神に仕えなければならない)を身につける
- 叙任されたばかりの若者は白い鎧を身につける習慣があった
- 金色は太陽の色であり、光の色。ただしヨーロッパでも夕方の太陽は赤いという
- 「夕方に赤く、朝に白いのは、旅の日和」というフランスの諺。オウィディウスの『変身物語』が出典。太陽神フェビュスの車につながれた四頭の馬は白・薄黄・燃えるような黄色・赤色→好天の日の太陽が一日の間に変える色
- 白は異界、黒は悪魔が住む闇の世界を示す
- 『愛に囚われし心の書』に出てくる擬人化された感情や性格
- <気掛かり>という騎士は真っ黒な馬に乗り、黒い鎧を着ている。「気掛かり」を意味する金盞花を紋章とし、盾に黒字にオレンジ色の金盞花が表されている
- 中世ではベネディクト会修道士を「黒僧」、フランチェスコ会修道士は「灰僧」と呼ばれた
- 金髪は北方ゲルマン民族の身体的特徴→支配者階級にあることを示すため、中世人に好まれた。支配者としての精神の高貴さ、高邁さのシンボル
第二章:権威と護符の赤
- ブラジルの国名は、赤色染色の材料となるスオウを産したためポルトガルの植民地化の際にそう命名された
- 赤毛の持つ意味。中世の赤毛は身体の醜さと同時に裏切り者という精神的な卑しさを示す、つまり蔑視観を表す(ユダの赤毛)
- こういったイメージにはさらに左利きが加えられる
- 狐の赤茶色もこのイメージで語られる
- スカーレットはもともと赤色に染められた高級毛織物を指した→転じて緋色の意味に
- 元来高貴な色はパープルだったが、12世紀後半にフランドルでスカーレットの生産が盛んになる。その時期に高貴な色としてのスカーレットが現れる
- 高等法院長官と評議員という司法官がスカーレットの衣装を身につける→現在のヨーロッパ諸国の上級裁判官が緋の法服を着る習慣…フランスが封建国家から君主国家へ成長し官僚機構を整えていく中で司法の権力を象徴したのがスカーレットの衣装
- 司法の権力者と官僚機構最高位の大法官や、後継の王子は国王の葬儀にあっても赤い衣を身につけた(黒を悲しみの色として、また喪の色として着ることは国王の葬儀でも例外ではなかった)→王は身まかるとしてもフランス王家が永遠なることを示すためと当時の資料は説明
- 13世紀から16世紀のイタリアでは医者が赤い衣を着るのは習慣化されていた
- 赤い衣は貴族と同等の医者の高貴な身分と同時に、効能を持った護符としての赤を示している
- 宝石の効能を記した「鉱物史」
- 赤いものは止血や魔よけの効果があると考えられた
- 珊瑚や赤い布が買えない貧しい人は、ヒイラギの赤い実をお腹に巻くと魔よけになったという
- おくるみにくるまれた赤ん坊がしばしばに首にぶら下げているのが枝状の珊瑚→赤色の持つ魔よけの効果
- 毒殺を免れる効果があると考えられた石:珊瑚・サファイア・ダイヤモンド・碧玉・風信子(ヒヤシンス)石
- 対症療法と同類療法
- 対症療法:不快な症状を緩和するという療法
- 同類療法:似た作用を起こす劇薬・毒薬によって治す(免疫を作る予防注射もこれに入る)
- 同類感応:色が対応する効果を引き出すという考え方…紫水晶の器で葡萄酒を飲むと二日酔いしない、白い水晶は乳の出をよくする、ゆりかごを黒檀で作ると子供は闇の恐怖に怯えず夜鳴きしない
第三章:王から庶民までの青
- 古代ローマ人にとって青は蛮族の目の色、もしくは蛮族が敵を威嚇するために身体に塗った藍染料の色であり、好ましい色ではなかった
- 中世では青と紫の間にはっきりとした区分はなかった
- 亡くなった人の家ではペール*2の布を張り巡らせた
- 農民の間で最も使われていた色
- 青の持つ意味
- よき礼節、友情、糧、嫉妬→欺瞞、偽りを表すようにもなった
- 女性とイギリス人にふさわしい色→中世の女性蔑視、またイギリス人への軽蔑視の表れ
- 灰色と組み合わされると貧困から富裕へ、富裕から貧困へ、過剰な識知ゆえの無味乾燥を表す
- 菫色と組み合わされると愛における分別を表す
- 淡紅色と組み合わされるとあらゆる清廉さにおいて巧みかつ正確を表す
- タンニン色・黄褐色と組み合わされると逆境の中での辛抱強さを表す
- 男性では学識、女性では礼節、子供では悪賢さを表す
- 旗では戦闘に対する慎みを表す
- 建物の天井では天空の姿を表す
第四章:自然感情と緑
- 緑の持つ意味
- 青春、快楽、歓喜、愛…草木の色であること、宝石の色であることから来るイメージ
- エメラルドは緑色のため視力の回復によいというのが最大の効能
- 人が身につけると陽気と楽しみを意味する
- 旗では戦闘からの解放と歓喜を表す
- 子供では若さ。未熟・理性を欠くというイメージから子供や道化に使われる色でもあった
- 女性では愛。ただし賛美と断罪の両面を兼ね備える
- 怠惰のイメージ→キリスト教世界では「怠惰は淫乱の母」、ただし中世の恋愛賛美の思想においては恋を準備する麗しい時間のシンボル
- 絵画の技としては他の色を引き立たせる
- 出産を春の自然の蘇生に重ねたイメージから、生命の誕生・再生も意味する
- 草木の緑が季節によって変化することから破壊と混乱、変動と二面性も意味するようになる→『ガウェイン卿と緑の騎士』の緑の騎士がもたらす混乱、カード遊びのテーブルや帳簿の机を覆うテーブルクロスが緑色であること、悪魔の緑色…イスラム教徒の緑の印との関連性→異教・邪教の色にも
- 春の訪れを祝う五月祭で緑の服はよく着られた→若い男女の交歓の場
- 若者が森でつんできた若い枝を若い女性のいる家の窓際に送り届けるという習慣
- ツノギ…魅惑する→「君に惚れている」
- サンザシ→「恋は冷めた」
- ミルタ・カシ・モクセイソウ・ツタ→愛を届ける
- ポプラ・イバラ・ニワトコ→評判の芳しくない女性に届けられた
- 夏場の狩には緑色の服、冬場の狩には灰色の服
- 五月は恋愛に捧げられた月→この月に結婚すると不幸になるという言い伝え→六月が(気候的にも)結婚に適した季節となる
第五章:忌み嫌われた黄色
- 黄褐色…緑が変化した色。疑念と欺瞞を意味する
- 黄色の持つ意味
- 恐怖、過度の瞑想や労働
- 身につけるものを裏切り者とする
- 裏切り、抜け目なさ、心変わり、憂鬱を意味する
- 男性では歓喜と富裕、女性では嫉妬、子供ではあまり理性的でない→緑と共に子供や道化の衣装に使われる
- 『愛に囚われし心の書』に出てくる擬人化
- <怒り>は真っ黒な軍馬にまたがり、タンニン色(黄褐色)でぬられ、三本のアザミの花とそれに重なるよう一本の黒いイバラの枝が斜めに描かれている
- サフラン…乾燥させた黄色の花柱の放つ芳香を長く吸っていると正気を失うという迷信
第六章:子供と芸人のミ・パルティと縞
- 色の組み合わせも意味を持つ
- 緑と青→つかの間の楽しみ
- 緑と菫色→愛の歓び
- 緑と淡紅色→名誉への期待
- 緑とタンニン色→笑いと涙→転じて混乱と無秩序
- 緑と灰色→愛におののく青春
- 緑と黒→節制された快楽
- ミ・パルティ…道化服のような、左右色分けのデザインの総称。複数の色を使うことは問題視された
- カルメル会の白と茶の縞の修道服…創始者と仰ぐエリヤが火の車で天に昇るとき弟子のエリシャに白い衣を投げた→炎でこげた後のついた白い衣としての白と茶の縞の修道服→13世紀に強い非難を浴び、ローマ教皇の命令の元この修道服を放棄
- 娼婦を見分ける印としての縞…12世紀までは娼婦の存在は一般的だったが、13世紀後半から蔑視の対象に→売春を縞で表す→マグダラのマリアを描く際に縞の布を添える表現
- 運命女神…人の生涯の有為転変を司ると考えられた文学上の女神→九色の帯が水平に重なったドレス、左右に突き出した六本の腕(人に運命を分かち与える百本の腕の象徴)、目に白い目隠し(気まぐれで脈絡のない運命の分かち与え方の象徴)、人の運命を司る車輪
- 九色の帯…偽りの不動性の薄い青、変動と二面性の緑、大胆不敵の赤、悲嘆の黒、労苦の赤茶など
- 楽師の着るミ・パルティ…楽器を奏し歌を歌うジョングルール*3が派手な縞の服を着た→音楽に携わるため「その技は悪魔の仕業」とするキリスト教による蔑視観
- 奉公人もミ・パルティや縞の模様の服を着ることも→奉公人の中には騎士に叙任される前の貴族の子弟もいた
- 子供がミ・パルティや縞を着て正式の場に出ることも→スペクタクル要素の表現としてのミ・パルティや縞→中世の子供観:芸人や道化と同じ未成熟な世界の住人、「小さな大人」としての子供
第七章:紋章と、ミ・パルティの政治性
- 14世紀から15世紀の王侯貴族は、家紋とは別の個人的で遊戯的なドゥヴィーズと呼ばれる紋章を持っていた。*4
- 色彩に関しては「王の色彩」という表現が生まれた
- 14世紀のパリ市の紋章は赤い地に白い帆船が浮いている。これは「たゆたえども沈まず」というモットーと同時に、パリ市がセーヌ川の河川交易で開けた街だということを示している
第八章:色の価値の転換
- 黒の価値の転換
- 元来は汚い・醜い・危ないという言葉と組み合わされ、絶望・憤怒・嫉妬・不安・悲嘆という感情を表す色とされた
- 14世紀頃から王侯貴族が黒い衣装を纏うようになり、美しい流行色として認識されるようになる。そして「低く卑しい色」であれども高潔な心と飾らない態度を示すとされるようになった
- 男性の衣装とその色の表す徳目
- その他、衣装の色が持つ意味
- 1449年のブルゴーニュ公領での「涙の泉の武芸試合」
- 挑戦の道具を選ぶには白と黒と菫色の盾のどれかに触れる
- 白の盾…挑戦者は斧で戦う
- 黒の盾…挑戦者は槍で戦う
- 菫色の盾…挑戦者は剣で戦う
- 灰色の持つ意味
- 暗い灰色は希望・忍耐・救済・簡素・よい習慣
- 明るい灰色は冷淡・貧困・敵対・絶望
- 黒・黄褐色の流行
- 色の意味の転換ではなく、悲しみの色というイメージが価値を持つようになった→悲しみの感情に対する価値観の転換…中世では悲しみは怒りと共に悪徳とされた
- 15世紀に入り悲しみに美を見出すようになる…芸術作品での悲しみの表現の変化(中世では胸や髪をかきむしるという表現だったのが、頭巾に顔を隠す・頭を垂れる・両手を握り締める・頭巾の影で涙を拭うなどの表現に変わる)
- 同じ頃に黒が喪の代表的な色として定着する
- 涙文(しずく模様)の流行…ブルゴーニュ公フィリップ善良公が愛用
- 中世末期の「悲しみの感情」へのこだわり
- 『黒色と呼ばれる女性とタンニン色と呼ばれる女性の論争』…どちらがより不幸かを競争する作品。黒色の女性は毎日恋する人を眼で見るがそれ以上の望みを得ることはない。タンニン色の女性は相思相愛だが愛する人と会うこともその声を聞くことも便りを得ることもできない
- 失恋を表す色は黒色だったが、15世紀には黄褐色を用いるようになる…「心はタンニン色と褪せた緑を纏う」
- 黒の流行
終章:中世人の心性
- 中世の色の意味論…よい意味にも悪い意味にも捉えられる両義性が最大の特徴
- 中世ヨーロッパの人々にとって、草木の色の変化は嫌悪すべき不気味な現象として捉えられた?→変動と二面性の色であり、人の世の栄枯盛衰というマイナス価値を付与される
- 聖ベルナルドゥスの色彩論:色は物を覆い暗闇に結びつく…真実を隠し人を欺く、色の変化は物事の本質を紛らわせてしまう
- 中世の染色工房の分業:赤の染師にはせいぜい黄色、青の染師には黒の染色が認められるのみ。赤と青の染色が同じ工房で行われることは絶対になかった…両者の染浴が混ざることを恐れた
- 神の創造物である色を混ぜ合わせて別の色に変えることは神への冒涜→色を混合させることはキリスト教の思想によってタブー
- 緑色の染色が難しかった理由:黄色と青の染浴を同時に備えることへの抵抗があった、また両者を混ぜ合わせてあらかじめ緑色を作ることもなかった…染色や絵画のマニュアルでは15世紀まで緑色のために青と黄色を混ぜるという記述は皆無
- 15世紀に入って色が神の創造物であるという色彩観念からの開放されるようになる→紫や灰色などの中間色が流行するようになる
- 中世人の心性…抽象的思想と具体的表現の往復
- 具体的な形を持った事物の一切に意味を読もうとする
- 動物誌の記述:動物の生態や修正がキリスト教として何を伝えているのかの説明、キリスト教としての解説に都合よく作られた荒唐無稽な習性 例)獅子は死産をするが三日後に母親が子に息を吹きかけて生き返らせる…イエスの復活 ペリカンは親に歯向かった子を羽で叩いて殺してしまうが、母鳥は三日後に自分の胸をつついて血を流し子にかけて蘇らせる…イエス・キリストの象徴
- 具体的な事物に意味を認める→抽象的な観念や思想を具体的事物によって示そうとする…擬人化
- 七つの大罪の擬人化:貪欲は櫃に着物を抱え込んでいる、臆病は兎に慄く騎士で表される、など…抽象的道徳観が人間の具体的行為・行動によって示される
- 中世人の抽象化の能力が不足していたという解釈…主従の誓いをする臣従の儀礼で、主君が進化の手を両手で包み込むのは保護の気持ちの表明→中世人の抽象能力の不足の表れ?
- 中世人の視覚へのこだわり
- 五感で最も優れているのは何かという論議…常に視覚が優位に置かれる
- ベルナルドゥスの色彩否定は、彼が視覚より聴覚を重視して、色より言葉や歌やリズムに重きを置いたため?
- 中世の恋の矢は心臓ではなく目に刺さる…目で相手の姿を捉えることから恋愛が始まる。目の見えない人には恋は不可能だが、失明以前に恋人を得ていたら可能であると書いた書物もある
- 恋愛の契機である視覚→「眼による一撃」という文学上のレトリック→「眼と心の論争」という文学テーマ、目を流す眼といった文様
- 動物と恋愛とを結びつけた動物誌…カラスが死体を見つけるとまず目をつつくのは眼によって誘惑されることを、続けてカラスが脳みそに食らいつくのは恋によってひとが理性を失うことを示すとしている
- 美しい異性を目が見てしまったがために、恋に心が苦しむことになる→眼が涙を流すのは心による眼への復讐…眼と涙の模様の登場とハート型の心臓としての心の形象化
- 道徳書でも視覚が問題視される…イブが知恵の実を食べ、アダムに勧め、結果天国を追い出されたのはそもそもイブが実を美味しそうに見たからという考え方
- 視覚の重要視、具体的事物と抽象的物事の密接な関係性→色の意味論